野火のように、絵文字はテキストメッセージから私たちが書くあらゆるものへと広がりました。見出し、箇条書き、メールの件名…… 文章が退屈なら、絵文字を足せばいい。ニュースレターの反応率を上げたい? 絵文字を足せばいい。リストを作る? 絵文字を足せばいい。絵文字はいつでも効く。そうでしょうか?

ぱっと見では、絵文字付きのメールはにぎやかに見えます。絵文字付きの記事は新鮮に感じます。絵文字付きのリストは、パーティーへの招待状のようです。パーティーのあと、どれほどにぎやかで新鮮な気分が残るでしょう? 見出しに絵文字があると、絵文字なしの見出しよりも測定可能な効果があるのでしょうか? SEO に絵文字は有効なのでしょうか? メール件名に絵文字を入れた場合のクリック率は?
絵文字の効果を測る
メールの絵文字
感想だけで語るのはやめましょう。科学的に、試してみるのです。多くのテストが行われてきました。そして、絵文字の使用に対する A/B テストは、しばしば精密な不確かさに行き着きます。
| 件名の平均開封率 | 影響 | ||
|---|---|---|---|
| 業界 | 絵文字あり | 絵文字なし | 開封率 |
| 健康・フィットネス | 26.15% | 25.50% | -0.66% |
| 教育・研修 | 27.05% | 27.39% | +0.34% |
| コンサルティング | 21.89% | 24.09% | +2.20% |
| Eコマース | 20.01% | 18.42% | -1.58% |
| メディア・出版 | 26.28% | 21.77% | -4.51% |
| 非営利 | 30.18% | 32.26% | +2.07% |
| マーケティング・広告 | 22.56% | 25.44% | +2.89% |
| 教育機関 | 22.99% | 29.29% | +6.30% |
| ブロガー | 29.88% | 34.18% | +4.31% |
| 著者 | 29.31% | 27.53% | -1.79% |
あなたの業界は見つかりましたか? この一覧はあと40行も続きます。1 あなたの業界で、件名の絵文字が有利かどうかを確認してください。それから使うかどうかを決めましょう。確かなことを知るには、もっと検証が必要です。結果は時間とともに変わる可能性が高いでしょう。あちこちで注目を集めるために絵文字が使われすぎると、人は飽きてしまいます。2 こうした精密な結果にも、すぐ疑問を持てます。どの業界でどの絵文字を使うかより、どう書くか、何を書くかのほうが重要です。見た目の飾り付けよりも、そちらのほうが大切なのです。3
絵文字と SEO
検索エンジンは、絵文字を見出しに入れることをますます許容しています。けれど、それが本当に役立つのか、それともただ目立つだけなのかは別問題です。
ビジネスのパフォーマンスにおける絵文字


常識を使う
絵文字については、常識を使いましょう。便利そうだから、ただ入れるのはやめましょう。意味を明確にする場合だけ使いましょう。さもないと、ただのノイズになります。
絵文字でデザインする
アイコンとしての絵文字
絵文字は、アイコンのように見えることがあります。すると、アイコンの代わりに使いたくなります。けれどアイコンとしての絵文字は、たいてい意味が曖昧で、文脈に強く依存します。説明が必要なら、それはすでにアイコンとして十分ではありません。
画像として、あるいは画像の中で使う絵文字
絵文字を画像の代わりに使うことも、画像の一部として使うこともできます。ですが、そこでも同じ問いが残ります。それは本当に役に立つのか、それともただ面白がっているだけか、です。
テキストを絵文字に置き換える
絵文字でテキストを置き換えると、しばしば意味がぼやけます。読者は一瞬止まり、解釈しなければなりません。そこに価値がないなら、やめるべきです。
絵文字の箇条書き
箇条書きに絵文字を使うと、かわいくは見えます。けれど、文章全体の見通しを良くするとは限りません。むしろ、気を散らすことがあります。
絵文字の限界
絵文字は、曖昧な冗談を添えるときには便利かもしれません。けれど、それだけでは文章は良くなりません。伝えたいことをはっきりさせる必要があります。装飾ではなく、意味です。
絵文字と文章力
- 十分に理解していないことは書かない。
- ぼんやりしたままの内容に絵文字を使わない。
- 絵文字がノイズや複雑な冗談を生むなら使わない。
- 装飾のために絵文字を使わない。
- もしかしたら意味があるかも、面白いかも、と思うだけで、どういう意味か分からないまま何かを足さない。
読者が、あなたが十分に考えていないことを勝手に補ってくれると期待してはいけません。偶然、ジョン・ジョンソンがジェームズ・ジョイスになることはありません。曖昧さや不明瞭さは避けましょう。


曖昧さの無限の詩的な深みを楽しむことは、思考や詩、文学の中でこそ味わえる洗練された喜びです。普通のテキストは違います。
絵文字の一般的なメッセージは、「そんなに真剣に受け取らないで」「深読みしないで」「ちょっと冗談だよ」です。時にはそれがまさに欲しいものです。見出しや箇条書きのたびに、あなたは「気さくで楽しい人」だと伝えたいのでしょうか? ビジネスレポートでも? 科学論文でも? 健康関連の話題でも? もしかすると、絵文字はいつもメッセージを良くするわけではありません。ただ気取って見えるだけのこともあります。しかめ面ばかりで話しているようでは、言葉の価値を下げてしまいます。
曖昧だった気持ちを、言葉で明快にできること。頭の中のぼんやりした考えが、はっきりした形で示されること。優れた文章を読む喜びのひとつはそこにあります。私たちは、誰かの助けを借りて明快さを見つけるために読みます。ほかの人に何を言うべきか決めてもらうためではありません。明快に伝えるのは、骨の折れる仕事です。
絵文字で明確になれば使えばいい。複雑になるなら、使わないことです。
結論
添えるテキストについて曖昧な冗談を言う絵文字を足せば、記事やメールやレポートを楽しく簡単に良くできるように思えるかもしれません。絵文字の一般的なメッセージは「そんなに深刻に受け取らないで」です。チャットでは健全な態度です。けれど、あらゆる場所で使えば、行き当たりばったりに見えてしまいます。
節度を守り、巧みに、そして適切な場所で使えば、絵文字は確かに私たちを笑顔にしてくれます。機械的に、あまり考えずに広げれば、単調なテキストに色を足すどころか、ただ退屈を飾るだけです。インパクトを生み出したいなら、何を言いたいのか、使う一語一語と一つひとつの画像にどれだけ注意を払うかが大切です。