はじめて小説を書くための第3回では、物語のあらすじをどう作るか、そして必要なリサーチの時間をどう確保するかを学びます。
どんな物語にも、出来事がどう展開していくかを要約した基本的な骨組みが必要です。それがなければ、すぐに道に迷ってしまいます。登場人物や世界にも、ある程度の確かさが必要です。人物は、読者がその身に何が起こるのか気にかけるだけの厚みと面白さを持っていなければなりませんし、世界はもっともらしくなければなりません。細部は大切です。そのためには、調べ物が必要です。
具合はどう?
まずは、執筆の習慣はどうでしょう。以前より速く、より集中して書けるようになってきましたか? もし手応えを感じているなら、1日の目標を 1,250語 に引き上げてみましょう。1日3ページです。大したことないですよね?(ですよね?)
1. あらすじを組み立てる
長い執筆の旅に出る前に、小説の構造を示す地図が必要です。細かすぎる必要はありませんが、主なプロットポイント、人物の変化、そして全体を貫くテーマを示しておくべきです。
「私は比較的規律のある書き手で、書き始める前に本全体を頭の中で組み立てます。もちろん、書く前に小説全体を抱え込むことはできません。人間の記憶や想像力には限界があります。本を書いていると、いろいろなことが頭に浮かびますが、それでも私は章立てや筋書きを含めて計画を立てるのです。」 —オルハン・パムク、Big Think
章ごとに、あるいは重要な場面ごとに組み立てる
物語全体を章ごとにプロットしたい書き手もいますし、各章で起こる出来事を整理していく人もいます。ほかには、物語を前に進める決定的な場面、つまり要所だけに注目する人もいます。どちらを選ぶにしても、道筋があれば、物語の曲がり角や変化に流されず進めます。
視点を選ぶ
視点(POV)は、読者が登場人物とどうつながるかに大きく影響します。だからこそ、適切な視点を選ぶことが、物語の成功にとって欠かせません。さまざまな視点を試して、物語の調子やテーマに最も合うものを見つけましょう。
終わり方を作る
小説には3つの重要な部分があります。始まり、中盤、そしてとくに終わりです。どう締めくくるかは、読者に長く残る印象を与えます。次の点をよく考えましょう。
解決: 伏線を回収する。中心的な対立を閉じる。結末は、物語のテーマや人物の変化に合うようにしましょう。
登場人物の終着点: 各登場人物の旅路は、自然な結末にたどり着くべきです。彼らは目標を達成するのでしょうか。それとも、失敗の代償を払うのでしょうか?
感情的な余韻: 読者に、どんな反応をしてほしいですか? どう記憶してほしいですか? 満足、悲しみ、驚きのどれであれ、結末は読者の中に何かを残すべきです。
朗報なのは、小説の計画はほとんどどこでも立てられることです。あまり知られていないけれど、そこそこ成功した作家の言葉を借りるなら、こうです。
「本の計画を立てるのに最適な時間は、皿を洗っているあいだです。」 —アガサ・クリスティ
あらすじを書き出したら、執筆中も手元に置いておきましょう。最初は重要に見えなくても、考えや気づきを書き留めておいてください。あとになって、執筆の過程でどれほど役立つかに驚くかもしれません。
2. リサーチをする
登場人物、その住む世界、そしてあらすじが少し見えてきたら、次は足りない部分を埋めていく段階です。
ここまで来れば、登場人物にはある程度の厚みと個性が備わっているはずで、実在の人のように考えられるようになっているでしょう。まだ平面的に感じるなら、似た性格を持つほかの作家の作品を見て、理解を深めてください。登場人物には、特定の職業、趣味、背景がありますか? なら、さらに調べて人物像を広げましょう。
あなたの世界が日常生活から大きく離れているなら、その細部を先に調べる必要があるかもしれません。そうした細部が、世界を本物らしく見せるのです。ムードボードのような視覚的な補助を使って、世界をふくらませてみましょう。
そして歴史小説を書くなら、正確さが重要です。次のような事柄は、細心の注意を払って描写してください。
「歴史小説とは、それが書かれる時代と、それが書いている時代、そしてさらに先の未来のあいだの協働です。そこでは、まだ人々が何をどう考えるのか、私たちにはわかりません。」 —エミリー・バートン
最後に、物語が進むなかで、どんな種類の問いが生まれうるかを予想してみてください。物語に勢いがつくと、まったく予想外の方向へ向かうことがあります。でも、それでいいのです。むしろ少し不気味で、同時にわくわくするはずです。なぜなら、それは物語が自分の命を持ち始めたということだからです。流れに乗りましょう。
3. 段取りを整える
まあ、ここまでは良しとして、執筆する時間を作らなければなりません。計画的に執筆時間を確保しましょう。いつ書く時間がありますか? 毎朝、1日が始まる前ですか。それとも週末を使いますか?
「私は、インスピレーションが湧いた時にしか書かない。だから、毎朝9時にインスピレーションが湧くようにしている。」 —ピーター・デ・フリース
多くの人は毎日少しずつ進める方法を選びますが、本当に大切なのは、短編小説に相当する 50,000語 の目標に到達することです。できるだけ、自分が続けやすい形にしましょう。
そして、休憩時間の予定も忘れないでください。毎日必ず書けるわけではありませんし、創作する脳みそにも休息が必要です。
4. iA Writer で整理する
連載の前回でも触れたように、iA Writer は執筆中の集中を助けてくれますが、書類の整理にも役立ちます。
- ライブラリ には、スマートフォルダ、お気に入り、クイック検索、そして 大きな文書を移動する ための賢い方法など、便利な機能がたくさんあります。詳しくは こちら。
- クラウドストレージ: 小説は必ずバックアップしましょう。iCloud でも、Google Drive でも、Dropbox でも、USBメモリでもかまいません。クラウド上のバックアップをライブラリのお気に入りに追加しておけば、最新版をいつでもすぐに見つけられます。
- iOS 版 Writer: iCloud と同期していれば、電車の中や昼休みのような外出先でも、スマホから物語を続けられます。家であまり書く時間が取れないなら、そうした小さな空き時間が役立ちます。

シリーズ最終回では、気持ちよく集中し続けるための 執筆環境の作り方 をご紹介します。もうすぐです。