初めての小説を書く連載の第 2 回では、印象に残る登場人物と独自の世界の作り方を学びます。
小説には必ず、登場人物と彼らが暮らす世界が必要です。それはサバンナに住むシロアリかもしれないし、別の次元に住む神々かもしれないし、あるいは私たちの世界によく似た世界に生きる人々かもしれません。あなたの役目は、その登場人物たちと世界を信じられるものにすることです。
まずはルーティンをチェック
その前に、1 日およそ 1 ページ(420 語)書けましたか? うまくいったことは何でしたか。うまくいかなかったことは?
気が散ってしまったり、計画どおりに進まなかったりしても心配はいりません。人生にはいろいろありますし、勢いをつける別の方法を試してみることもできます。たとえば:
- いつもと違う時間に書く。たとえば家族が起きる前など
- 書く場所を変えてみる。寝室でも、屋外でも、喫茶店でもいい
- 通知をミュートにする。できれば、スマホの電源を切る
- ポモドーロタイマーのような時間管理ツールを試す。1
準備ができたと感じたら、少しテンポを上げて 1 日 840 語 ほどを目指しましょう。速度と効率を高めることに集中してください。考える時間を減らし、書く量を増やすのです。
もうひとつの目標は、登場人物、世界、そして小説のトーンを発展させながら、物語をさらに掘り下げることです。では、さっそく見ていきましょう。
1. 登場人物と出会う
登場人物づくりは、小説の構想で最も楽しい部分のひとつです。まずは基本から始めましょう。名前、年齢、性別、外見の説明です。スケッチしてもいいし、ネットで見つけた写真を使ってもかまいません。
性格やしぐさも考えてみましょう。たとえば、声の調子はどうか。話すときにどんな独特の言葉を使うのか。どんな服を着ているのか。
「……登場人物は、あなたの想像の中で完全に生きていなければなりません。そうしてから、彼らがどう見え、何をしたのかを客観的かつ正確に伝えるのです。」—Brenda Ueland, If You Want to Write
登場人物をどうするかまだ迷っているなら、こんな方法があります。本や映画、シリーズ作品からお気に入りの登場人物を 5 人挙げて、何が彼らを印象的にしたのかを考えてみましょう。AI ツールも、行き詰まりを抜ける助けになります。2
登場人物の一覧ができたら、次の要素を掘り下げていきましょう。
背景: 彼らにはどんな過去の経験がありますか。育ち方はどうでしたか。どんな友人、家族、出来事が彼らを形づくりましたか。
動機と目標: 誰もが何かを欲しがっています。たいてい、それはまだ持っていないものです。彼らを突き動かす力、目標、欲求を理解しましょう。
性格: 強み、弱み、行動の特徴を定義します。多様で欠点のある人物のほうが、たいていは面白くなります。
人間関係: 登場人物が他者とどう結びつき、あるいはぶつかるのかを掘り下げましょう。誰が友人で、誰が敵なのか。そしてその理由は?
キャラクターアーク: 物語のあいだに登場人物がどう変化するかを考えます。どんな道徳的ジレンマ、疑念、試練に直面するのでしょうか。これらの壁を乗り越える(あるいは乗り越え損なう)なかで、どう成長するのでしょうか。行き詰まったら、Joseph Campbell が定義した英雄の旅における伝統的なキャラクター原型を調べてみましょう。
「英雄は日常の世界から超自然の驚異の領域へと旅立つ。そこでは驚異的な力と出会い、決定的な勝利を収める。そして英雄はこの神秘的な冒険から戻り、仲間に恩恵をもたらす力を携えて帰ってくる。」—Joseph Campbell, The Hero with a Thousand Faces
登場人物では、一貫性が鍵です。彼らの行動が、最初から最後までその性格や動機に沿っているか確認しましょう。予想外のことをするなら、筋道を外れるだけの十分な理由が必要です。
2. 世界をつくる
どんな舞台が好きですか。正確さのために徹底的な調査をする覚悟はありますか。それとも、よく知っている環境を使いたいですか。
もちろん、まったく新しい無限の世界をつくることもできます。それはいつだって楽しいことですが、制約のある限られた世界のほうが、創造性を後押しすることが多いことも覚えておいてください。
「創造的な制約の原則は重要である。うまく語られた物語への第一歩は、小さく、把握可能な世界をつくることだ。芸術家は本来自由を求めるものだから、構造と舞台の関係が創造の選択肢を制限するという原則は、反逆心を刺激するかもしれない。だが、少し深く見れば、この関係がきわめて前向きなものであることがわかる。舞台が物語設計に課す制約は創造性を妨げない。むしろ、創造性を刺激するのだ。」—Robert McKee, Story: Style, Structure, Substance, and the Principles of Screenwriting
新しい世界をつくるなら、次のような基本要素をきちんと定義しましょう。
設定: 気候や地形といった物理的・地理的な特徴を整理します。植物、動物、あるいはほかの生き物はどうでしょうか。そうした要素はすべて、物語に影響し、空気感を形づくります。
歴史: 現在の舞台を形づくった過去の出来事、文明、戦争を考えましょう。物語に影響する魔法や技術の進歩はありますか。
社会と文化: あなたの世界には誰が住んでいますか。習慣、言語、伝統、信仰、政治体制を考えてみましょう。そうした文化は互いにどう関わり合い、登場人物にどう影響しますか。
地図化: 世界にあるさまざまな場所を地図にして、舞台を視覚化し、物語全体で一貫性を保ちましょう。
細部まで作り込んだ世界にたっぷり時間をかけても、読者に細かすぎる説明を押しつけないでください。物語に関係する情報の断片だけに絞りましょう。情報は、登場人物のやりとり、会話、行動を通して少しずつ明かしていくのです。
世界構築が好きなら、始めるための、より詳しい この投稿 もぜひご覧ください。
3. 適切なトーンを見つける
小説のトーンは、その雰囲気や感情的な響き3を左右しますが、ジャンルのトーンをあえて完全に裏切ることももちろんできます。たとえば、硬派な探偵小説はたいてい緊張感のあるトーンを持っていますが、代わりに軽やかで皮肉っぽいトーンで書くこともできるのです。4
読者層も、ある程度トーンを決めるかもしれません。恋愛ものが好きな人と、犯罪捜査ものが好きな人では期待がかなり違います。でも、それが別のことに挑戦する妨げになってはいけません。忘れないでください。これはあなたの本であり、あなたの物語です。
気分は書くものに影響します。そして、それは味方になります。たとえば、イライラしているなら、イライラする出来事に向き合う登場人物を書けばいいのです。悲しい気分なら、悲しい場面を書きましょう。
「朝起きたらなんだかイライラしていて、その『何でも来い』みたいなトーンで記事を書くことがあるんだ…… そうすると反応が ものすごい のは、そのイライラした気分が、ほかの人も腹を立てていることに自分を重ねる助けになるからだ(例: 人生で望む場所にいないこと)。心配や悲しみ、怒りの時間は、自分のために使いなさい。」—Neville Medhora, This book will teach you how to write better
もうひとつ重要なトーンの要素は、語り手の声です。親密で個人的なトーンを出したいなら、一人称の語りが向いています。より広い、感情的に距離のある視点には、三人称(あるいは全知)語りのほうが適しています。
最後に、展開の速さであるペースも、トーンに影響します。たとえば恋愛シーンでは、やわらかい言葉を使い、何ページにもわたって、数日、数週間、数か月に及ぶこともあります。いっぽう、短い文が多いアクションシーンは、数秒で終わるかもしれませんが、それでも興味を引く細かな描写が何ページも必要になることがあります。
4. iA Writer でさらに進む
ここまでで iA Writer を試してくれているかもしれません。気に入ってもらえていたらうれしいです。もしそうなら、登場人物や世界をつくるのに役立つ追加機能も試してみてください。
- Wikilinks でファイル同士をつなぎ、アイデア同士を結びつけられます。Wikilinks を使って、世界や登場人物同士のつながりを構築しましょう
- Content Blocks は、画像や登場人物の説明を簡単に追加できる方法です。複数の小さな文書をひとつにまとめて、大きな文書を作るのにも使えます
- ライトモードとダークモードは、昼間でも深夜でも、執筆にちょうどいい空気感を整えてくれます。目にもやさしくなります

連載の次回では、小説の アウトライン作成とリサーチ を取り上げます。