はじめて小説を書くためのシリーズ最終回では、執筆環境の整え方と、モチベーションを保つ方法を学びます。
小説を書くうえで最も難しいのは、集中を保つことです。つまり、席に着いてタイピングを始める必要があります。それだけです。他のことは何も重要ではありません。でも集中を見つける前に、まずは書く場所で落ち着けること、そして初稿を書き上げるまで十分にやる気を保てることが必要です。
ギアを上げる時?
前の投稿では、最初は控えめな執筆目標から始め、徐々に1日の語数を増やしていくよう勧めました。1日 1,667語 まで増やせそうですか? そのペースを保てれば、数週間で 50,000語の下書きができます。
でも、人生はときどき邪魔をしてきます。気持ちがくじけることもあるでしょう。単に疲れているだけかもしれません。小説を書くには時間がかかります。だから、その道のりでは自分に優しくあってください。
ですから、まだ語数を増やせていなくても心配はいりません。大切なのは、毎日書き続けることです。たとえ数行でもかまいません。思っているより、ずっと早く積み上がります。
1. 自分が快適に書けるようにする
まずは執筆環境を見直してみましょう。これから多くの時間をそこで過ごすことになるはずなので、居心地よくしておく価値があります。最初のヒントはこんな感じです。
- 執筆スペースを片づける
- できれば、座りやすい姿勢を保ち、画面は目の高さに合わせる
- 机の上をすっきりさせる。使わないものは置かない
- 予備の毛布やクッションを近くに置く
- 書類やメモを整理する
- 文房具をそろえる
- やる気を保つためにムードボードを作る。見える場所に置く
- 脳には燃料が必要。おやつと飲み物を補充する
- 香りのよいキャンドルやお香で雰囲気を作る
- 執筆用の音楽プレイリストを作る。あるいは、自然音、ブラウンノイズ、iA の Tokyo Focus Track プレイリスト のような背景音を試す
家族や友人と暮らしていますか? それなら、今は書いているから時間とスペースが必要だと伝えましょう。
「あなたは以前、私が書いているそばに座っていたいと言いましたね。聞いてください。その場合、私はまったく書けません。書くとは、自分自身を過剰なまでにさらけ出すことだからです。自己開示と委ねの極点であり、人が他者と関わるときには自分を失ってしまうと感じるようなものです。だからこそ、理性があるあいだは、常に身を引いてしまうのです… だからこそ、書くときにはいくらひとりでも足りないし、周囲の静けさもいくらあっても足りないし、夜でさえ夜としては足りないのです。」 —フランツ・カフカ、『フェリーツェへの手紙』
休憩も忘れずに。散歩に出る、猫にやさしくする、落ち葉を掃く。そんな単純な行動でも、頭の中のもやを晴らせることに驚くはずです。
2. 節目を設定し、お祝いする
ここまで来れば、何を書きたいのか、登場人物は誰なのか、彼らはどんな世界に住み、物語がどう展開するのか、かなり見えてきているはずです。これから最後まで続けるうえで、最も重要なことは、執筆習慣を積み重ね、やる気を保つことです。
「まずインスピレーションを忘れなさい。習慣のほうがずっと頼りになります。習慣は、ひらめきがあってもなくても、あなたを支えてくれます。習慣は、作品を最後まで仕上げるのに役立ちます。インスピレーションはそうではありません。習慣とは、実践のなかで続けることです。最初から良いものを書けるわけではありません。最初はひどいものを書いて、これは良いものだと思い込むところから始まります。そこから少しずつ上達していくのです。だから私は、最も価値ある資質のひとつは継続だと言うのです。」 —オクタヴィア・バトラー
いくつかの節目を達成したら、自分にごほうびを与えて、やる気を保ちましょう。1 たとえば、好きな作家の最新刊を買うのです。1万語ごとなど、大きな数字に達したら、ちょっといい夕食を計画しましょう。小さな勝利を祝って、執筆の旅を最後まで楽しく、報われるものにしてください。
3. 執筆コミュニティに参加する
執筆はしばしば孤独な作業だと思われていますが、そうである必要はありません。地元でもオンラインでも、ほかの書き手とつながれる執筆コミュニティに参加することを考えてみてください。コミュニティの一員になることで、やる気を保ちやすくなり、アイデアや気づきを安全に共有できる場も得られます。
「20年間、ほとんど真空の中で書いてきたあとでは、コミュニティの一員であることが本当にうれしいです。ほかの書き手の契約書を見てあげたり、好きな本のためなら無料で宣伝したりもします。傲慢だとか、キャリア主義だと思う人もいますが、私は本を応援するのが好きなんです。自分の影響力のすべてを、自分のためだけに使うことなんてできません。」 —ジョナサン・エヴィソン
4. iA Writer を使いこなす
iA Writer は、ただのミニマルな執筆アプリではありません。文章力の向上にも役立ちます。ぜひ試してほしい機能が2つあります。
- Style Check は、文中に入り込んだ冗長表現や陳腐な言い回しを示してくれます。悪い癖を直し、よい習慣を身につけるのに最適です。
- Syntax Highlight は、品詞ごとにハイライトして、書き方のパターンを見せてくれます。たとえば、ぎこちない動詞、繰り返しの多い名詞、形容詞のつけすぎなどです。

小説を書くのは簡単ではありません。これは、自分で自分に課す個人的な挑戦です。でも、報酬のことも忘れないでください。
「書くことは、お金を稼ぐことでも、有名になることでも、デートすることでも、寝る相手を見つけることでも、友だちを作ることでもありません。結局のところ、それは自分の作品を読む人の人生を豊かにし、自分自身の人生も豊かにすることです。起き上がり、立ち直り、乗り越えることです。幸せになること、いいですか? 幸せになることです。」 —スティーヴン・キング
幸運を。そして、楽しい執筆を。